不服申立てのススメ２０　悪性新生物-１　衰弱と全身倦怠｜名古屋市の障害年金は社労士オフィス結

さっそく昨日の続き

先日の再審査請求は悪性新生物（ガン）について

障害厚生年金３級ではなく２級であることを主張。

簡単に事情を説明すると

傷病名は卵管がん

認定日時点では摘出手術後症状安定で就労可能

その後再発で現在化学療法中

就労不可となり日常生活も外出の制限等著しい

障害厚生年金２級想定で事後重症請求

結果　障害厚生年金３級　　です。

当然不服申立てに進むんですけど、この結果自体はある程度予想してました。

理由は障害認定基準です。

 

２級の大雑把な基準は日常生活の著しい制限なんですけど

その制限には各体部位に応じた根拠が求められます。それが各節の認定基準でして

ガン（悪性新生物）においては日常生活の著しい制限の根拠として

衰弱か障害の為　とあります。

障害というのは臓器の機能数値や血液検査の数値に現れる機能障害のことですが、

ガンによっては数値に現れないものもあります。

認定基準ではそれを考慮している（つもり）ので

障害と衰弱を併記し、これらは区別しにくいと明記してあります。

 

一方、認定基準３級の根拠には

著しい全身倦怠の為　とあります。

 

この記載により特に機能数値に現れる障害がない場合

日常生活に著しい制限があるとしても、それが

衰弱によるものなのか？

著しい全身倦怠によるものなのか？　という審査となり

単なる全身倦怠感として片づけられるケースが非常に多いんです。

 

障害と衰弱は区別しにくいと記載がありますけど

衰弱と著しい全身倦怠の方がよっぽど区別しにくいです。

そもそも衰弱の症状の一つに全身倦怠があります。

とすると診断書には医師所見としてかなりの確率で全身倦怠という言葉が記載されることになり、

それを取り上げることで、日常生活の著しい制限については

理由が全身倦怠感によるものなので２級には該当しない

となるわけです。

ムカつくでしょ？

 

まだまだ長くなりそうなんで今回はここまでにします。

 

続く